草加の革職人たち
草加市および草加近辺には約150社、皮革に携わる企業があります。
100年近く操業している会社もあれば、革製品作りに適した環境を求め、
最近開業した会社もあり、得意とする素材、工程、規模も様々です。
現在、彩鞄に関わっている企業をご紹介します。
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- タンナー
- 伊藤産業株式会社
- 大東ロマン株式会社
- 日東皮革株式会社
- 有限会社ファーサワデ
- 株式会社ジュテルレザー
- 株式会社太閤染革
- バッグ・小物製造
- 有限会社鈴仙
- 有限会社鬼燈屋
- 満田工業株式会社
- 有限会社ウィズ
- 靴
- EG製靴
- 油脂 コラーゲン 副資材
- 河合産業株式会社
- 畜産
- 埼玉県武州和牛組合
彩鞄のプロジェクトには、革に関わる13の企業・組合が参加しており、
大きく分けて7つの業種があります。
そのままでは腐敗したり、水分が抜け硬くなってしまう原皮を加工し、鞣す(なめす)仕事。
大きく分けて準備工程、鞣し工程、再鞣・染色・加脂工程、仕上げ工程がある。
皮を鞣すという英語のtanに由来する。
木型制作から、型紙を起こし、革を裁断し、さらに厚さも調節する。
パーツを縫い合わせ成形し靴底と合わせる。精密さと靴作りに対する愛情が求められる。
手間と愛をこめて人の手が作り出した1足の靴は空間をつかさどるオブジェにも等しい。
デザインから設計、型紙を起こし、使用する革、裏地を選定する。
裁断は革の良い部分を無駄なくどう採るか経験がものをいう。
漉き、縫製、金具の取り付け、裁断面の加工、仕上げ。どれ一つとしておろそかにできない作業。
手、五感、そしてこだわりの道具をフル稼働させて、一瞬たりとも気を抜けない。
肥育農家は子牛を大切に育てる。牛の産地は生まれた場所でなく、肥育された場所で決まる。
牛の体調、飼料、水、運動あらゆる肥育環境に気を配り約2年弱。市場に出しセリにかけられる。
彩鞄では副産物である革を一部調達している。
原皮はすべてバッグや靴になるわけではなく、
肉との間の繊維の柔らかい部分、食肉処理場で穴の開いてしまった皮、規格より小さい皮などはゼラチンやコラーゲンになる。
皮は洗い、毛がついていれば脱毛しアルカリ処理など複雑な工程を経て
ゼラチン・コラーゲンとして化粧品や健康食品に使用され市場にまわるのだ。
これも原料の由来を考えれば無駄にできない先人の知恵というべきであろう。
刃型(抜型)とは、鋭利な刃がついたリボン状の鋼材(はがね)を切りたい形の通りに曲げて成形されたものだ。
これにより一瞬できれいに、同じ形が短時間に大量生産できる。
レーザーカッターによる複雑な形の裁断も最近導入されはじめたが、
切断面の美しさは刃型によるものが優れるか、好みの分かれるところ。
一口に和太鼓といっても、邦楽、神社、お寺、相撲と多用途にわたる。
他の革のように機械で処理すると音が悪くなるため、鞣し、漉き、乾燥、仕上げ、すべてを昔ながらの手作業でこなす。
まさに職人技が求められる。