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--ジュテルレザーさんは普段はどんなお仕事をされているんですか?
インタビューに応じた沼田会長(左)菅原社長(右)
牛革のタンナーです。
--どんな製品の為の革を作っているのでしょうか?
クローム鞣しとタンニン鞣しの両方をやっているので
基本お客様の要望があれば何でも作ります。
メインは野球の硬式用グローブレザーです。
プロの選手も使っているんですよ
--グローブレザーはどういった特徴があるのでしょう?
グローブレザーは他の用途の革より
色だし、色落ち、厚味、腰、タッチ感、風合い、軽さ、丈夫さ等と要望が多く、
いろんな種類の革を作って来ましたが、どの革よりも一番難しいですね!

特徴は何と言っても、激しい練習やプレーで手の一部として
馴染みながら型崩れしないのが特徴です。

基本的にジュテルの革作りは、牛が生きていた時の皮の状態を
如何に維持するかを心掛けていますので
土台を重視した作り方に一番力を入れているところです。

グローブレザーはそれの集大成ともいえる革です。
--会社はいつごろ創業されたのでしょうか?
ジュテルレザーの社名の由来は、漢字で書くと“寿照”
初代の祖父と先代の親父の名前から貰いました。

祖父が1939年(昭和14年)に草加の吉町で創業しました。
昔は沼田産業(株)という社名でやっていたので 業界では沼田の方が知られています。
--創業当時は何をしていたのですか?
その頃はピット層でタンニン鞣しをやっていました。

それから二代目になる親父が衆議院務めと言う全く畑違いの業界から、
お袋との出会いをきっかけに自分の夢を捨てて
皮革の大学に入り直しこの業界に入ってきました。

その親父の時代からクローム鞣しを取り入れ、
スポーツ関係の革を作る事になっていきました。

サッカーボール、サッカースパイクやスキーのストックのグリップ等、
業界初のクローム鞣しのサッカーボールの革は親父が作ったんですよ。
--野球グローブはいつごろから作り始めたんでしょうか?
大手メーカーの商品で1975年位からです 爆発的に売れました。
--昔作ったグローブレザーと、近年作ったものとではどのような違いがあるのでしょうか?
ここに29年前に製造したものと、
近年製造したものがあります。

付け比べてみてください。
--これは全然違いますね
昔のグローブは、自分の手にフィットさせるために
型をつける作業などを行い、馴染むまでにだいぶ時間がかかりました。

最近のグローブは、すぐに自分の手に馴染むよう、
最初からちょうどいい柔らかさで作られています。

基本的には作り方は変えていないのですが、
土台であるなめしで調整を行い、
グローブのメーカーさんにおろしています。
--グローブといえば、壁に飾ってあるあの革は何なんでしょうか?
これは一枚の革からグローブのパーツを裁断した後に残る革です
工場見学用です。
--ジュテルレザーさんのオリジナルグローブは販売しないんでしょうか?
将来的にはグローブはもちろん 革製品は販売したいですね。
--将来的なビジョンはありますか?
ウチは素材屋なので、製品化まで出来るようにし、
自分のところのブランドを作り上げたいですね。

ウチの会社のポリシーは、ここにも書いてあるのですが・・・
--THANKS ANIMALS. SCRATCHES:EVIDENCE OF GENUINE LEATHER と書いてあります。
これは「傷は本革の証」という意味で、
わざとキズを入れて(残して)いるんです。

動物に感謝、牛に感謝という気持ちをいつまでも忘れない、
そんな製品作りをしていきたいですね。

株式会社ジュテルレザー 菅原英明

平成二十五年設立の若い会社です。
牛革のクロム、タンニン、いずれの鞣しも行える関東で唯一のタンナーです。
特に硬式野球グローブ用の革造りにおいては、多くの一流メーカーから高い評価を得ています。
他にも靴・鞄・袋物・小物・ベルト・衣料用等、あらゆる用途の革の製造も行っています。

所在地
越谷市新川町2-190-1
電話番号
048-940-7091
URL
株式会社-ジュテルレザー